ようこそ、春。待ちわびた季節を五感でよろこぶ「啓蟄」

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春がやってきたことをしみじみと感じられる「啓蟄(けいちつ)」。 文字通り、地中から姿を現す草花や虫たちのように、わたしたち人間も活動的になる季節がやってきました。春がやってくると何だかうきうきしてしまうのは、どうやらみんな同じみたい。おだやかな陽気が「お待たせ」と語りかけてくれているみたいで、うれしい気持ちで春を迎えられそうです。

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冬の終わりを待ち焦がれていたけれど、すっかり春の気温。

ぽかぽか陽気に「そうだ、春ってこんなかんじだったっけ」なんて、のんきなことをふと思ってしまう最近です。

毎年やってくるのに、この季節は新しい季節の始まりに、うきうきしてしまうもの。

そんな風に、春がやってきたことをしみじみと感じられるこの時期は、二十四節気の「啓蟄(けいちつ)」。

生き物や草木も、すこやかに活動をはじめます。

せっかくなので、啓蟄の時期に味わえる春の豆知識を教えてもらいました。

◆春の声がきこえる「啓蟄

日ごろは馴染みのない言葉ですが、「啓」は「ひらく」、「蟄」は「虫たちが土の下で冬ごもりする」という意味。

読んで字のごとく、地面の下で静かに眠っていた虫たちが春の陽気に誘われて、そわそわと身支度をはじめる時期を表しています。

この時期になると、各地で吹き始めるのが「春一番」です。

春一番は、立春から春分の間に最初に吹く、南寄りの強い風のこと。

外に干した洗濯物がとばされないか心配な日が続くかもしれませんが、そこはちょっとだけの辛抱を。

風に乗って春がやってくるなんて、なんともロマンチックではありませんか。

◆「笑く」と書いて「さく」と読む。「咲」と「笑」は同じことば

二十四節気をさらに細かく「初候・次候・末候」の3つに分けたものを七十二候といいますが、啓蟄のなかでも次候にあたるのが「桃始笑(ももはじめてさく)」の時期。

この時期は、桃のつぼみも開き、いよいよ花々が景色を彩る季節のことです。

花が開いていくようすは、まさにほほ笑んでいるよう。

「笑く」と書いて「さく」と読むなんて、思わずきゅんとしてしまう表現ですが、実は「笑」と「咲」は同じ意味なんです。

「咲」はもともと「笑」の古字。

それがいつしか、「花が咲く」という表現のときには「咲」の方を使うのが一般的になったそうです。

私も、花が咲くように笑う人でありたいな、なんて思ったりしました。

◆春といっしょにやってくる、しあわせの使者

この時期になると「春の使者」、モンシロチョウが舞う姿を見ることもできます。

「ちょうちょ ちょうちょ 菜の葉に止まれ」

の唄が思わず頭に浮かんでしまうような、春を代表するちょうちょです。

白くて小さい、儚げな印象のモンシロチョウですが、実は生命力が強いのが特徴。

そのため、都心部でもふとしたときに出逢うことができるんです。

儚げで慎ましやかな雰囲気を持ちながら、実はたくましいモンシロチョウ。

街なかで見かけたら、なんだか元気をもらえそう。

「モンシロチョウを見た日は良いことが起きる」なんておまじないを、自分にかけてみようかな。

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春の訪れがうれしくて仕方ない啓蟄の時期。

あたたかくなってきたというだけで何だかごきげんになってしまうのは、どうしてなんだろう。

日ごとに”春”を見つけては、大切なあの人に「見てみて」とお知らせしたくなってしまいます。